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子ども(小学生・中学生)向けパソコン教室とは?料金・カリキュラムについて紹介
子ども(小学生・中学生)向けパソコン教室とは?料金・カリキュラムについて紹介
公開日:2022/11/07
更新日:2024/09/02
プログラミングが必修科目になることを受け、パソコンやプログラミングの習い事に関心を持つ親が増えてきています。ところで、パソコン教室では具体的にどのようなことを習うのでしょうか。期待通りの効果が得られるのか気になる人も多いでしょう。そこで、パソコン教室とプログミング教室の違い、パソコン教室で学べる一般的な内容やメリット・デメリットを解説します。
1.子ども向けパソコン教室とは
パソコン教室とプログラミング教室、どちらも同じようなものなのでは?と思う保護者は少なくないかもしれませんが、それぞれで学習目的が違います。
パソコン教室では、パソコンの基本操作にはじまり、Microsoft Officeソフトの使い方を学びます。タイピング練習やインターネット検索など、パソコンを扱うための必要なスキルが身に着けられます。
一方、プログラミング教室とは、プログラミングを中心に学ぶ場所です。WEBサイトやアプリ、ゲームなどの制作を通してプログラミングスキルを身に着けます。
教室選びでは、カリキュラムの中にどちらも含まれているところも少なくありませんから、主な学習目的に合わせて選択するのが望ましいでしょう。
2.小学生のプログラミング教育が必修化
2020年度から必修化された小学校のプログラミング教育では、具体的なプログラミング言語を深く学ぶわけではありません。教育の主な目的は、プログラミング思考を育てることにあります。
小学校では、従来の国語や算数などの教科の中でプログラミング思考に通じる要素を盛り込みながら授業が行われています。そうした取り組みの中にはパソコンを使った授業もあることから、パソコン教室への関心が高まっているようです。
3.大学入試の記述問題はキーボード入力で回答することに
キーボードで回答を入力するという形式は、近年に始まったものではありません。以前より、一部の大学で取り入れられてきたものです。その試験スタイルをCBT(Computer-based Testing)方式といい、近年導入が進みつつあります。
これまでのように紙と鉛筆で行われる試験とは違い、基本的なパソコン操作に慣れておく必要性が出てきたのです。いざという場面で実力を発揮するためには、早い段階からパソコンに慣れ親しんでおくことが大切です。
【参考】文部科学省 大学入試センター『大規模入学者選抜におけるCBT活用の可能性について(報告)』
4.子ども向けパソコン教室の授業内容(カリキュラム)
パソコン教室では、日常生活で必要になるパソコンスキルを総合的に学べます。小学生であっても、大人と同等の内容で学べる教室も少なくありません。そこで、小学生がパソコン教室で習える一般的な内容について解説します。ただし、実際の対応は教室によって異なるため、教室ごとの指導内容を必ず確認してください。
4-1.パソコンの基本操作・用語
パソコンを扱ううえで基本中の基本ともいえるパソコンの起動と終了方法、マウス操作、各種設定について教えてもらえます。それらと併せて、パソコンの仕組みや用語も学び、基礎的な知識とスキルを身に着けます。
これらを理解しておけば、たとえばパソコンを使っている最中に何かしらのトラブルが起きたとしても、簡単なものであれば自分で解決が可能です。インターネットで解決策を探るにしても、用語や設定を知らなければ対処が難しくなります。ですが、パソコン教室では、こうした基本操作や基礎的な知識について、わかりやすい解説とサポートの下で身に着けていくことができます。
4-2.タッチタイピング
文字入力の際に欠かせないのがキーボード操作です。キーボードに並ぶキーを指先の感覚だけを頼りに押して文字入力する技術のことをタッチタイピングといいます。これができれば文字入力のスピードが格段に上がるため、文章もスムーズに作れるようになります。
一般的にタッチタイピング学習は、タイピング専用ソフトを利用して行われます。そうしたソフトは教室独自に開発されたものもあれば、インターネット上で誰でも使えるように公開されているフリーソフトが使われる場合もあります。
いずれにしてもタッチタイピング学習は、反復練習によって身に着いていくものですので、パソコン教室だけに頼らず自宅でも練習できるのが望ましいでしょう。
4-3.ワードの使い方
文章作成のツールとしてビジネスシーンでも使われているのが、Microsoft社が提供するワード(Word)というソフトウェアです。挨拶状のようなものから何ページにもわたる文章作成まで可能で、ビジネスシーンでは書類作成によく使われます。
パソコン教室では、基本的な操作方法から軽度の応用まで学べます。ワードの起動方法からファイルの開き方、ファイルの保存方法にはじまり、文字の装飾の仕方や、文章の体裁の整え方、印刷の仕方などが主なカリキュラムです。
たとえば、文字の書体の種類や大きさを変えたり、色を付けたり、文章の段落を設定したり、用紙サイズを変更したり、縦書きや横書きなどの向きを変えたりといったことを教えてもらえます。
4-4.エクセルの使い方
エクセル(Excel)も、Microsoft社が提供するソフトウェアの一つです。こちらは主に表計算を行うためのもので、ビジネスシーンではワードと共によく使われます。表やグラフを作成したり、関数という特殊な数式を使って自動計算を行ったり、画像を挿入して資料を作ったりと、経理関係の書類をはじめ、会議などで使うような文書の作成や顧客管理などさまざまな場面で利用されています。
パソコン教室では、エクセルの基本操作はもちろん、エクセルでできることの中で簡単なレベルのものを作るところまで行います。小学生の場合は、簡単な関数を使ってお小遣い帳を作ったり、簡易的な資料を作ったりといった課題が与えられ、それら課題を通してエクセルの使い方を学びます。
4-5.画像加工ソフトの使い方
画像加工ソフトといっても、小学生の場合ではプロが使うようなものではなく、Windowsに標準搭載されているペイントツールを使うのが一般的です。カリキュラムの内容としては、まっさらなところから絵を描いたり、用途に適した画像ファイルの種類を選んだり、画像サイズの調整をしたりといった基本的なところになります。
ただ、教室によって扱うツールや学習内容が異なるため、なかにはPhotoshop(読み:フォトショップ)やillustrator(読み:イラストレーター)といった本格的なフォトレタッチやデザインソフトを使うところもあります。とはいえ、プロレベルで役立つような内容までは学ぶことはほぼありません。あくまで基本操作が学べるところまでに留まります。
4-6.動画編集の仕方
近年需要が高まりつつある動画編集スキルについても、パソコン教室で学べるところが増えてきました。主な内容は、スマートフォンやビデオカメラで撮影した動画を専用ツールを使って編集するための方法です。具体的には、動画編集ツールの基本的な使い方、映像素材の専用ツールへの取り込み方、テロップやBGMなどの装飾の付け方を学びます。
本格的な編集をしようとすれば、さまざまな機器が必要になったり、作業工程が多くなったりして複雑になってしまうため、小学生向けでは、あくまでも簡易的にできる範囲に限定されています。それでも動画編集の基礎が学べますので、シンプルな編集であれば比較的簡単にマスターできるようにカリキュラムが組まれています。
4-7.Webサイトの作成
個人でブログサイトを持つ人や、副業や兼業などでオンラインショップを開く人が多くなってきたからか、近年ではWebサイトの作り方を学べるパソコン教室もかなり増えました。とはいっても、本格的なWebサイトを作ろうとすれば、プログラミング言語への理解や知識、プログラミングスキルまでもが必要になりますから、どこまでの深さを学べるかは教室によって異なります。
プログラミングから学べるところもあれば、プログラミングの知識がなくても作れるWebサイトの作成方法を学べるところもあり、さまざまです。後者のケースでは、インターネット上にあるWebサイト作成サービスを利用して作ることが多いので、小学生向きといえるでしょう。
4-8.プログラミング学習
小学校でもプログラミング教育が必修化されたことで、小学生向けにプログラミングを教えるパソコン教室が増えつつあります。プログラミングといっても本格的なものではなく、簡単にプログラムが組めるScratch(読み:スクラッチ)のようなプログラミング言語を学ぶことがほとんどです。
Scratchは学校でも使われているもので、視覚的かつ直感的に理解しやすいことから、子どもが最初に触れるプログラミング言語としては最適です。ただし、パソコン教室で学べるのは、社会で通用するレベルのスキルまでには届かず、体験程度のものになっています。もっと高いレベルのプログラミングスキルを身に着けたければ、パソコン教室からステップアップしてプログラミング教室に通うのがおすすめです。
5.子ども向けパソコン教室でかかる費用・月額料金相場
小学生向けのパソコン教室では、主に以下のような費用相場になっています。
- 入会金
- 約1,000円~10,000円
- 授業料
- グループ授業とマンツーマン授業かによって変わります。
- グループ授業の場合は、1回を60分として、約1,200円~2,500円
- マンツーマンの場合は、1回を60分として、約2,000円~4,000円
- 教材費
- 教室によってオリジナル教材を採用していることもあります。その場合、別途教材費がかかります。
- その他
- 機器使用料や教室維持費といった設備費がかかることがあります。
- 費用相場としては約1,000円~2,000円で、授業料にプラスして支払うところもあれば、最初から授業料に含まれているところもあります。
初心者向けの教室では、自宅からパソコンを持ち込まなくても教室で借りられるケースが多々あります。教室によって備え付けのパソコンを使ってもらうところもあれば、レンタルという形で貸し出しをしてくれるところなどまちまちです。HPなどで事前に調べることをおすすめします。
6.小学生がパソコン教室で学ぶメリット
自宅にパソコンがあって子どもが日常的に使っている場合は「パソコン教室に通わせる必要はないのではないだろうか」と考える親は多いかもしれません。そこで、パソコン教室に通うことでどのようなメリットがあるのか解説します。
6-1.知識のある指導者のサポートのもとで継続した学習ができる
パソコンを使えるといっても、必要なスキルを独学で身につけようとした場合、子どもだけでは自己解決できない部分が出てきます。そのようなとき、親がサポートをしてあげることも大切です。しかし、誰もがパソコンに詳しいわけではなく、親自身がパソコンを扱うのが苦手という場合も当然あるでしょう。そうなると、子どもの疑問に対して正しいサポートができなくなります。
子どもの場合、せっかくパソコンに興味を持っても、たったひとつの問題が原因で学習をやめてしまうこともあります。パソコン教室では、疑問が出たときに適切な解決ができたりレベルに見合った指導が受けられたりするので、つまずく心配がなく、学習を継続できることがメリットです。
6-2.パソコンの総合的なスキルが身につく
パソコン教室では「パソコンでできること」を幅広く学べます。プログラミングやロボット教室は特化した内容を専門に学んでいく場所ですが、それらと比べるとパソコン教室はスキルの汎用性が高い点もメリットです。また、パソコンを使ううえで求められる一般的な知識や操作も教えてもらえます。ワードやエクセル、パワーポイントといったビジネス関連のソフトは、仕事をするうえで切り離すことはできません。小学生のうちからこうしたソフトに慣れておけば、社会人になったときはもちろん、高校、大学、就職活動と役立つ場面が増えてくるでしょう。
6-3.プログラミング教育にも取り組みやすくなる
文部科学省は、2020年から小学生のプログラミング教育の推進を図っています。プログラミング教育は小学校から開始され、その後中学校、高校でも行われます。しかし、パソコンに対しての基礎知識を持っていないと、授業についていけない心配が出てくるかもしれません。パソコン教室で基本的なパソコンの扱いに慣れておけば、学校での授業や課題でいきなり躓くこともないでしょう。さらに専門的に学びたいと考え、プログラミング教室に通うことになったときも、パソコン教室で基本的なスキルを身につけておけば習得するのもスムーズです。
7.小学生がパソコン教室で学ぶデメリット
パソコン教室は、操作に必要な幅広いスキルを学べる反面、どれも基礎的な部分にとどまりがちな側面を持っています。特に、小学生に対しては難しい内容にまで踏み込んで教えることはあまりないでしょう。そこで、小学生がパソコン教室に通うデメリットについて解説します。
7-1.学習内容の割に少なくない費用がかかる
相手が小学生だと、家庭にあるパソコンを使って独学ができる程度に学習内容を狭めてしまう教室も多いです。これは、マンツーマンの場合も言えることです。集団授業であれば1人あたりに費やされる指導時間は少なくなり、学べる内容はさらに薄くなるでしょう。基本的なスキルでも、小学生のうちからパソコンを使いこなせることに意味があるのは間違いありません。
しかし、実際に親がパソコン教室での授業内容を見ることは少ないため、通っていることで満足していると費用対効果に疑問を感じるかもしれません。費用に対して、実際に身につくスキルは期待できないこともあります。費用がかかる以上は、パソコン教室に通うだけのレベルに達して欲しいと考える親は多いのではないでしょうか。
7-2.プログラミングスキルを十分に学べない可能性がある
もしもプログラミング教育の対策としてパソコン教室を選ぶなら、慎重に検討しましょう。パソコン教室でプログラミングまで触れることがあっても、専門性が高いものであるとは限りません。先述したように、直感的に理解できる程度の浅い範囲にとどまっていることも多いです。カリキュラムに含まれていても指導者にプログラミングの知識がないこともあれば、そもそもログラミング学習コースがない場合もあります。
本格的なプログラミングまで視野に入れるなら、専門のプログラミング教室を選びましょう。学校でのプログラミング教育が推進されてはいても、実際にはどういった教師が指導にあたるのかは学校によって違ってきます。中学校や高校になれば、専門的に学んできたプログラマーを講師に招く学校も出てくるでしょう。しかし、小学校のうちは現場の教師が必要な知識を身につけて教えることが多くなるため、子どものうちからプログラミング教室に通い、正しい知識を習得していくことが望ましいと言えます。
8.プログラミング教育 HALLOでプログラミング言語を学ぼう!
パソコン教室では、パソコンスキルを幅広く身に着けられるものの、小学生向けの教室ではあくまでも基本操作に留まりがちです。将来をふまえ、プログラミングも含めて教室を検討するのであれば、子どもの可能性を引き出すメソッドを持った「プログラミング教育 HALLO」の利用も検討してみはいかがでしょうか。プログラミング学習の中で、パソコンの基本操作からタッチタイピングまで基本的なところもしっかり学べます。
9.まとめ
パソコン教室とプログラミング教室では、何をどこまで学ばせたいのかによっても選ぶ基準が変わってくるはずです。
小学校のパソコン学習についていければいいのか、やがて来る高校のプログラミング授業や大学入試、その先にある就職で困らないところまでスキルを身に着けさせたいのか。
いずれにしても教室によって教え方はさまざまですから、体験レッスンなどを通してニーズに合う教室を探してみるのもいいのではないでしょうか。
執筆者:プログラミング教育 HALLOコラム編集部
更新日:2022/11/11
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