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プログラミング学習の目的は決まってる?なぜ勉強するのか考えよう!
プログラミング学習の目的は決まってる?なぜ勉強するのか考えよう!
公開日:2023/04/14
更新日:2023/04/14
プログラミングは、これからの社会で求められる分野として注目されているため、流れに乗って勉強し始めたという方も、少なからずいるのではないでしょうか。プログラミングは社会の幅広い場面で活用されています。スキルを身につけるメリットは多いものの、学習には時間がかかるため、目的が明確でないと途中で挫折してしまう場合があります。本記事では、プログラミング学習の目的例や目的の見つけ方について解説します。
1.プログラミング学習でなぜ目的が重要?
小学生でも簡単にプログラミングができるソフトが登場したこと等もあり、かつてと比べると、プログラミングを学ぶハードルは下がってきているといえるでしょう。しかし、それでもなお、プログラミングを身につけるまでには多くの時間を要します。また、学習過程において数多くの試行錯誤を伴うため、途中で挫折してしまう人が少なくありません。
ただ漠然とプログラミング学習を進めてしまうと、何のために学んでいるのか分からなくなってしまい、モチベーションや学習効率の低下につながります。また、プログラミングを行う際に用いるプログラミング言語は複数あり、何を開発するか、何に使うかによって対応するものが異なります。プログラミングはあくまで、目的を達成するための手段に過ぎません。効率よく学習してスキルを習得するには、しっかりとした目的を持って取り組むことが肝心です。
2.プログラミングでやりたいことを見つけるには?
プログラミング学習を始めてみたい気持ちはあるものの、これという目的が見つからない場合もあることでしょう。目的については、そんなに難しく考える必要はありません。ここでは、プログラミングでやりたいことを見つけるための2つの方法を紹介します。
2-1.生活の中で不便に感じるものや作ってみたいものを探す
1つ目は、生活の中で不便に感じるものや作ってみたいものを探すことです。プログラミングは、日常生活に直結するサービスの開発や業務改善に多用されています。プログラミングと聞くと、「特別なもの」「専門的なもの」というイメージを持つ人も多いかもしれませんが、実は身近なところにさまざまなアイデアの種を見つけられるのです。
最初から「これが作りたい」と思い付く人は少ないかもしれません。しかし、日常生活や仕事をする中で「もっとこうなったら便利なのに」「この作業を効率化したい」等と感じた経験は、誰しもあるはずです。そうした経験や思いが、「こういうものを作ってみたい」という意思につながっていきます。あるいは、「これはどのように作られているのか?」と興味を持てるものを探してみるところから始めてもかまいません。自分が注目したものとプログラミングがどのように関わるか考えることで、「実現したいこと=目的」が見つかることがあります。
2-2.将来どのようになりたいかイメージする
2つ目は、将来どのようになりたいかイメージすることです。例えば、ゲーム開発に携わる人になりたい、どの分野でも活かせる知識を身につけたい、場所を問わず自由に働けるようになりたい、たくさんお金を稼ぎたい等、将来なりたい姿や働き方を想像してみてください。
そのうえで、プログラミングの知識を身につけておくことで、将来なりたい姿や働き方に近づけるのか考えてみましょう。実現できるようであれば、それらを目的として学習することができます。自分のなりたい姿をかなえるためであれば、プログラミング言語を学ぶことも楽しめますし、モチベーションも維持しやすいでしょう。
3.プログラミングで何ができるの?
プログラミングを活用して何をやりたいか考えるうえでは、まずプログラミングで何ができるか理解しておくことが大切です。プログラムが社会全般でどのように活用されているのか、具体的なイメージを持てれば、それに伴って目的も明確にできるでしょう。
3-1.プログラミングで作れるもの
私たちが日常的に使っている製品や機器の大半が、プログラムと強く結びついています。コンピューターや自動車、テレビや冷蔵庫といった身の回りの家電等、私たちが日常生活で使っている製品の多くに、プログラミングによって制御されたプログラムが組み込まれています。パソコンやスマートフォン、タブレット等の電子機器は、プログラムなしには成り立ちません。プログラミングを習得すると、Webサイトの制作やスマートフォンやパソコン等のアプリケーション開発、ゲーム開発等ができるようになります。
モノを作る以外にも、Excelで毎回発生する作業をプログラミングで自動化することで、オフィスワークの業務効率化を図れます。このように、プログラムで作れるものは多岐にわたり、またその開発規模もさまざまです。現代社会のあらゆる場面で、プログラミングが必要とされているといっても過言ではありません。
3-2.プログラミングの知識を活かせる職業
プログラミングの知識を活かせる職業も押さえておきましょう。エンジニアやプログラマー、Webデザイナー等、実際にプログラミングを行う職業では、プログラミングの知識が必須です。エンジニアとひと口に言っても、システムエンジニアやアプリケーションエンジニア、ITエンジニア等、さまざまな分野に分かれます。求められるスキルや任される工程は異なりますが、いずれもIT化が進む社会においては欠かせない職種です。
また、エンジニアやプログラマーとしてではなく、WebディレクターやITコンサルタント、プロジェクトマネージャー等、プログラミングの知識を活かして働ける職種もあります。このほか、ゲームやアニメ好きの子どもには、ゲームクリエイターという職業も人気です。高度な技術を身につければ、フリーランスとして独立する道も開けるでしょう。
4.プログラミング学習の目的例
ここからは、プログラミング学習の具体的な目的例を挙げていきます。目的として、さまざまなものが考えられるのですが、特に多いのは次の3つです。
4-1.将来エンジニアとして働くため
まず、将来エンジニアとして働くために、プログラミングを学習しているというものです。プログラミングを活かした職業で、人気が高い職種のひとつがエンジニアです。エンジニアは、システムやアプリケーション等の設計から開発、動作テストまでを一貫して行う、もしくは、各工程を専門として対応していく仕事になります。携わる仕事が幅広いため、職種によってはプログラムを作成しない場合もありますが、プログラミングに関する専門知識は必要です。
エンジニアの仕事が人気を集めている理由は、主に次の3つです。まずは、企業の基盤システムを支える等、やりがいや達成感を得やすい仕事であることが挙げられます。次に、エンジニアの仕事には、将来性が期待できます。業務のIT化や社会のデジタル化に伴い、エンジニアの需要は今後ますます高まっていく可能性が高いでしょう。さらに、エンジニアの年収は会社員の平均年収と比べて高めです。求人数も多く、転職もしやすいため、安定的に高収入を得られる仕事としても注目されています。
4-2.自分でサービス開発をするため
プログラミングを学ぶ人の中には、自分でサービス開発をしたいと考えている人も多くいます。子どもの頃からゲーム制作に憧れていたり、自分のアイデアを具体的な形にして何か新しいものを作ってみたいと思っていたり、といったパターンです。プログラミングができるようになれば、既存のシステム以外にも、新しいゲームやアプリ等のサービスを開発できるようになります。ただし、作りたいものによって用いるプログラミング言語は異なります。どの分野のサービスを作りたいか考えて、必要となる言語を併せて確認しましょう。
4-3.エンジニアとコミュニケーションをとるため
エンジニアとコミュニケーションをとるために、プログラミングの知識を身につける人も珍しくありません。プログラムを作る職業を目指していない、あるいはプログラムを作る職業以外に就いている人でも、業務を進めるうえでエンジニアとの連携が必要な場合はあります。
例えば、Webディレクターとして、エンジニアとコミュニケーションをとりながら、クライアントの意向に沿ったWebコンテンツを制作していくといったケースです。プログラミングそのものはできないとしても、関連知識を持っておくことでエンジニアと円滑なコミュニケーションをとれたり、クライアントの要望を実現するための具体的なアイデアを出したりすることができます。クライアントの立場としては、自分たちの要望をより的確に発注先に伝えられるようになるでしょう。
5.子どものプログラミング教育の目的・ねらいとは?
日本でも、2020年から小学校でのプログラミング教育が必修化されています。小学校の頃からプログラミングを学ばせるのにはさまざまな理由があり、必ずしもエンジニアやプログラマーの育成を目的としているわけではありません。子どものプログラミング導入背景には、主に次の2つの目的があります。
5-1.プログラミング的思考の育成
1つは、「プログラミング的思考」の育成です。「プログラミング的思考」とは、目的を達成するために物事を順序立てて論理的に考え実行する力のことです。プログラミングでは、正しい命令を出さないと、意図する動作を実現できません。物事の順序や動作を細かく理解して合理的な指示を出す必要があり、その過程でプログラミング的思考が身につくとされます。プログラミング的思考は論理的思考力ともいわれます。論理的思考力は、将来働くうえでどの分野でも活かせる基本的な能力であり、この能力を育成することが、学校教育でのプログラミング学習の主な目的です。つまり、プログラミング言語を習得することだけが、プログラミング学習の目的ではないということです。
5-2.ITや情報セキュリティーに関する知識をつける
2つ目は、ITや情報セキュリティーに関する知識を持つ人材を増やすことです。社会のデジタル化が加速しており、IT知識をもった人材の需要が高まっている一方で、少子化や高齢化の影響もあり、将来的にIT人材がますます不足すると懸念されています。そのため、学校教育でパソコンやタブレット等のデバイスの操作、コンピューターの仕組み等ITや情報セキュリティーに関する知識を身につけることで、将来のIT人材を増やすねらいがあるのです。また、子どもの頃からプログラミングを学び、電子機器等の取り扱いにも慣れておくことで、ITに対する抵抗感や苦手意識が軽減されるとも考えられています。
6.子どものうちからプログラミング教育を受けるメリットとは?
小学生等、子どものうちからプログラミング教育を受けることで、子ども自身は多くのメリットを得られます。最後に、子どもが得られるさまざまなメリットの中でも、特に重要な3つのポイントについて解説します。
6-1.どの業種にも活かせる基礎知識が身につく
まず、どの職業にも活かせる基礎知識が身につきます。プログラミング教育ではパソコンやタブレット等を使う場合が多いため、パソコンの使い方やタイピング能力を身につけられます。手元を見ないでタイピングをするタッチタイピングを習得すると、文字を打つスピードが格段に速まるため、オフィスワークの作業時間を短縮できます。また、プログラミングでは目的の動作を実行するのに何が必要か、どのように組み立てていくかを自分で考えるため、論理的思考力も鍛えられるでしょう。物事を順序立てて考える力は、社会に出てからもあらゆるビジネスシーンでの課題解決に役立ちます。
6-2.大学入試に役立つ
次に、大学受験の対策にもなります。2022年から高等学校において「情報1」が必修化され、すべての生徒がプログラミングやネットワーク等の基礎について学ぶことになりました。それに伴い、大学入試センターは2025年の大学入学共通テストにおいて、これまでの5教科「国語」「数学」「英語」「社会」「理科」に、「情報」が追加される予定であると公表しています。国公立大学を受験する場合は、原則として必須科目となるため、早い段階からプログラミングに関する知識をつけておくことが、大学入試に役立ちます。第一志望の大学に合格することは、将来なりたい職業への近道にもなり得るでしょう。
6-3.将来の選択肢の幅が広がる
そして、プログラミングができることで、将来の選択肢の幅を広げられます。先述したように、IT人材は今後ますます不足していくと考えられており、プログラミングができる人材の需要は高まっていくと見られています。プログラミングの知識を活かせる職業は数多く、IT関連の業種以外でもスキルは役立つはずです。社員の副業を認める企業も増えており、プログラミングを副業とする人も珍しくなくなっています。
また、プログラミングは環境さえ整っていれば、どこでも作業を進められます。在宅で仕事をする、フリーランスとして自由に働く、都会を離れて地方で働く等、将来自分の理想とする働き方を実現できる可能性も高まるでしょう。
プログラミング学習は目的を持って計画的に進めよう!
プログラミングは学習内容が幅広いため、目的がないと途中で挫折してしまいがちです。ただし、子どもの場合は最初から明確な目的を持つことは難しいため、まずは子どもが飽きないように楽しく学べる環境で学習を始めてみましょう。「プログラミング教育 HALLO」は、多くの子どものやる気を引き出してきたやる気スイッチグループが運営する子ども向けのプログラミング教室です。無料体験も実施中ですので、気軽にお問い合わせください。
執筆者:プログラミング教育HALLOコラム編集部
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